優子「希美、部活やめるってさ」
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1:名無しNIPPER[saga]
2018/06/15(金) 00:06:06.16 ID:1KrY7Zfp0

「ねえ。夏紀はさ、これまで吹部を辞めたいって本気で思ったこと、あったりする?」

「……なにそれ、どういうこと?」

二年生の夏。あがた祭りの名物でもある神輿担ぎが始まるまでのあいだ、見慣れた街並みの家々の灯りが消えた頃、
暗闇がすっぽりと街を覆いつくした時間の中で、私はどこか感傷的な気分に浸っていた。

不機嫌そうに口を尖らせる夏紀を無視して、私は言葉を続ける。

「私はさ、結構あったよ。何度も思った、こんな部活続けてても意味ないって。ぜったい辞めてやるって。たぶん、本気で考えてた」

その気持ちは、南中で吹奏楽をやっていたときの私なのか、それとも北宇治で“あんな”連中に心の底から嫌気がさしていたときの私なのか、それは今の自分にも分からなかった。

だけど、その時の感情はきっと、本物で。私はそれを否定する気など、ひとつもなかった。



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2:名無しNIPPER[saga]
2018/06/15(金) 00:09:54.63 ID:1KrY7Zfp0

「もしかして、まだ気にしてるの? 去年のこと」

頭の後ろで手を組んだ夏紀は、すごく乾いた声でさらりと私の心を覗き込んだような問いかけをする。
私は何も言わず、すこしはなれた場所でちかちかと光る屋台の灯りを見つめていた。
以下略 AAS



3:名無しNIPPER
2018/06/15(金) 00:10:03.52 ID:qC+ThRqI0
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           O 。
                 , ─ヽ
________    /,/\ヾ\   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|__|__|__|_   __((´∀`\ )< というお話だったのサ
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[saga]
2018/06/15(金) 00:13:29.08 ID:1KrY7Zfp0

それからしばらくして、北宇治高校吹奏楽部は全国大会という舞台に華々しく出場を決めることになる。

そこにたどり着くまでにあった、たくさんの物語の数々は、今は置いておこうと思う。

以下略 AAS



5:名無しNIPPER[saga]
2018/06/15(金) 00:15:57.90 ID:1KrY7Zfp0

 ◇


「中学校でトランペットパートを担当してました、一年生の吉川優子です!」
以下略 AAS



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