8: ◆BHtXRZieJ2[saga]
2018/06/14(木) 22:37:29.36 ID:+BSudOYo0
今まで黙っていた友奈が、風の説明に理解が追いつかず、怒りを露わにしながら風の胸倉を掴む。
今にも風に殴りかかりそうな勢いの友奈だったが、突如巻き起こった爆風の衝撃により、その動きを止めた。
一斉に爆発の発生した方向を見据える四人。そこに姿を現したのは、巨大な桃色の異形だった。
「なんじゃありゃ…」
「ちょうどいい。あれが人類の敵、バーテックス。
あれに神樹様を破壊されると、この世界は消滅するの」
しばし唖然とする友奈。しかし、状況を理解すると、その顔には悪魔のごとき笑みを浮かべていた。
「なるほど、よぉく分かったぜ。ようはアイツをぶっ殺せばいいんじゃな?」
「無理だよ友奈ちゃん、あんなのと戦えるわけない…」
好戦的な友奈とは対照的に、恐怖に震える東郷。
その姿を見た風は、ひとつの決断を下す。
「樹、友奈。東郷を連れて逃げて。ここは私が引き受ける」
しかし、二人が風の指示に従うことはなかった。
「お姉ちゃんをおいて行けない。私も一緒に戦うよ」
「わしもじゃあ!クソったれな神樹を守らなきゃいかんのは気に食わんが、
こんな楽しそうなケンカができるなら大歓迎じゃ!」
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