43: ◆BHtXRZieJ2[saga]
2018/06/19(火) 21:48:34.25 ID:1fxqXa9+0
「それが勇者システムの満開の代償、散華。強大な力を発揮する度に、体の機能が失われていくの。
私がこんな体になったのも、その影響なんだ」
友奈はまだ冷静さを保っているが、東郷の表情は絶望一色で染め上げられている。
東郷は信じられないといった様子で、園子に問いかける。
「そんな…どうして…」
「そうだね…まずは神樹様について話そうか。
二人は、というより世間は神樹様を神様みたいに思ってるけど、違うの。本当は…」
「ようやく見つけたぞ。結城友奈、東郷美森。」
園子の言葉を遮り、一人の中年の男が姿を現した。
黒いスーツに身を包んだ、長身のその男は尋常ではない威圧感を放っており、
極道である友奈は彼が只者ではない事を一目で見抜いていた。
「なにもんじゃ、おのれは」
「私の名は赤尾虎彦。大赦の人間だ」
「大赦じゃと?そのカッコ、どう見ても大赦のモンとは思えんがのう」
友奈の言葉を無視し、虎彦は園子へと向き直り、言葉をかける。
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