47: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/06/15(金) 20:20:55.54 ID:bVnO2WFP0
そうして私たちの訪れたスケート場は、ぎこちない恋人ごっこの
デビューステージでありながら、同時にラストステージでもありました。
元々、ロケの予定は一日がかり。
それを半日で消化しようとすれば、
当然リストアップされた全てを回るだなんて無茶な話。
おまけに今日は、プロデューサーさんの遅刻付きです。
結局、残された僅かな時間では施設の一つ二つを巡るのがやっと。
……その中から歌織は選びました。
なるべく彼の傍に居れて、自然に触れ合えるような場所はドコか?
「だ……大丈夫ですか歌織さん」と、目の前の彼が私を心配してくれます。
屋外に作られた銀盤の上は半分ほどが人で埋まっていて。
私は手すりに寄りかかり、両足を震わせて不安げな眼差しを返すバンビ。
「や、やっぱり、その……ブランクが、ああっ!?」
昔の私は、一体どうやって滑っていたのかしら?
思い出すために気を抜いたらすぐにも転んでしまいそうな、
危うい私の傍を中学生ぐらいの女の子が鮮やかに滑り通り過ぎていく。
凄いなと感心する反面、氷の上に立つことすらままならない自分が情けなくもなります。……でも、今は。
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