【ミリマス】彼女はその手を繋ぎたい
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45: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/06/15(金) 20:17:45.82 ID:bVnO2WFP0

「私は特別なことなんて何もしてません。彼女たちが素直で良い子だから……。
その真っ直ぐな努力が実りをつけた、でしょう?」

「でもそれなら、育てられたのは歌織さんだ。流石、元は歌の先生」

「とんでもないです! 私一人だけじゃとても。……ゆ、裕太郎さんが」

「えっ?」

「アナタが自由にやって構わないと、私を信頼して下さったから。
……それに応えないと。そう思えば、夢中で取り組むことが出来たんです」

勇気を貰えたお陰ですよ。

そう私が彼に伝えたのと、
乗っていたバスが停留所に到着したのは同時でした。

暖房の効いていた車内から外に出れば、
しんとした冬の空気が肺の中の温もりと混ざり合って。

「歌織さん」

呼びかける口から白い吐息。

それらはこの寒空に溶けていって、羨ましいぐらい簡単に触れ合えるのに。


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