30: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/12(火) 12:12:58.72 ID:m9TSv9810
===2.
最寄駅から徒歩で数分。
二人の待ち合わせに選んだのは、
駅の近くの路地に入り、少し進んだところに建ってる喫茶店。
そこは、顔の模様が太眉に見える看板猫がいるお店で、
メニューの中になぜかおうどんがあることでも知られている。
いわゆる一つの、隠れた名店的な小さな場所。
「……遅い」
我慢できずに注文した美味しいサンドイッチを頂いて、
お腹も膨れた私は時計を眺めて呟きます。
……プロデューサーさんったら、お昼過ぎには着くと連絡して下さったのに。
振り子の付いた掛け時計が彼の三十分遅れを知らせている。
私が座っているは角の席なので、テーブルの上に頬杖をつくと、
目だけを動かして店内をぐるりと見渡せます。
あまり広くは無いスペースにお客さんの姿はまばら。
マスターはカウンター席の常連さんらしき人と談笑中。
入り口近くのクッションの上、横たわる猫がくぁーっと気持ちよそうに欠伸。
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