【ミリマス】彼女はその手を繋ぎたい
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26: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/11(月) 20:34:04.35 ID:4HE2LzfA0

「お父さんがお休みの日の夜には、家族揃って夕食を食べるのがウチのルールだ。
その為にも私だって予定を空けているのに」

不満な面持ちを隠そうともせずにカップを持ち上げた彼は言います。

確かにそれは、我が家で長年守られて来たしきたり。

自衛隊の、それも何だか偉い立場にいるらしい父は
――詳しいことは知りませんが――私が小さな頃から忙しく。

こうして落ち着いて顔を合わせられるようになったのもたかだかここ数年のお話。

そんな彼が、家族との繋がりを心配して設けたのが先のルール。

母との、そして一人娘である私との時間を大切にしたい。

その心掛け自体は大いに褒められるべきことでありましょうが、
こうして月日が経つにつれて、古い習慣はある種の束縛も次第に生み出して。


「そうは言っても、凄く大切なお仕事なの」

私は食べかけのトーストをお皿に戻し、
代わりにミルクティーのカップを取ると仕方ないのよなんて肩をすくめます。

ですが、それでも父は納得いかないと唇を曲げ。

「なのに昼夕と食事まで済ませるのか? 休みだというのに、長い時間を」

「あるんだもの……。アイドルって、色々と変わったお仕事が」


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