11: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/07(木) 23:34:00.89 ID:ODZrmv780
「好きです、大好きです、離れたくないです。
……ずっと、ずーっと傍に居てくれなくちゃ私嫌です」
溢れて来る気持ちは抑えられない。
プロデューサーさんは答える代わりに、腕の力を少しだけ強くしてくれた。
「麗花」耳元で彼の、囁き。二人の目線は噛み合わない。
「俺も、君のことは大切だ。だけど、だからこそ、簡単に答えを出せる話じゃないよ」
「どうしてです? プロデューサーさんは私のことが嫌いですか?」
「そんなことはない、そんなことはないさ」
「なら、私を好きってことですよね? ……私は好きです、アナタのこと」
思いは言葉にする度に、ハッキリとした形になる。
寂しい時に"寂しい"なんて、口にした途端もっと淋しくなるみたいに。
好きっていう心の動きも、言えば言うほど強烈で確かな物へとなっていく。
「プロデューサーさんと一緒だと、私、いつでも笑顔でいられるんです。
一人ぼっちで寂しい夜だって、アナタのことを考えると、
次に会えるのがとても楽しみになって。それで平気になれるんです。
……だけど、それでも時々は、こんな風に無性に会いたくなっちゃうの」
でも、そうなるのは私だけなのかな? 気持ちはすれ違ったままなのかな。
それを確かめたくて、知りたくて、もうどうしようもなくなってやって来ちゃった今日だから。
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