10: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/07(木) 23:32:17.00 ID:ODZrmv780
「……少し、だけだぞ」
だけど、全部、次の瞬間。
グルグルもくしゃみもコンコン咳も、
何よりずっと感じてた寂しさまでみんなみーんな彼が吹き飛ばした。
抱き寄せられて踵が浮く。
ミクロンの隙間さえ埋める優しいハグ。
彼の体を縛り付けるみたいに回していた、私の腕からすぅっと力が抜けていく。
「プロデューサーさん、好きです」
そうしたら、するりと落ちて来た、気持ち。
くしゃみの原因はこれだったの。
私のプロデューサーさんは普通の人で、だけど時々普通の普通じゃないこともあって。
それは、つまり、要するに、"特別だった"ってことなんだ。
彼は私のとって特別な普通。いつでも近くに居て欲しい、その気持ちの名前は、愛しさ。
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