2:名無しNIPPER[sage]
2018/06/07(木) 19:32:36.33 ID:ODZrmv780
丁度、青羽の美咲ちゃんも事務所に出掛けている時で、
劇場事務室(ここ)に残っているのは俺一人。
つまりは志保と二人きり。
俺は恥ずかしいトコ見せちゃったな、とでも言うように自分の頭をひと掻きすると。
「おっと、見られてたかい?」
「大きくて、随分気持ちよさそうな欠伸でしたよ」
俺が弾みで落としてしまった書類を受け取ると、彼女はやれやれといった風に瞳を閉じ。
「ここが学校だったなら、チョークが飛んで来てたかも」
「今時いるのか? そんな先生」
「少なくとも、私のところにはまだいますよ。……それに」
志保が猫の手のように丸めた右手をスッを伸ばし、
俺の額にコツン、と曲げた指の中節を押しつけた。
「私なら投げます。こら、起きろって」
そうして意地悪そうな笑みをニヤリ。
何ともコワ可愛い先生である。
きっと彼女の注意を引くために、
居眠りしだす生徒が後を絶たないな、こりゃ。
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