4:名無しNIPPER[saga]
2018/06/03(日) 22:25:48.22 ID:IMIN4WEW0
忽ち、分厚い鈍色の雲が空を覆い尽した。何事かと顔を上げるハゲ。
瞬間、ハゲの青白い頬に一本の赤い線が走った。ドロリ、と血が流れる。
見れば、足元に鋭く研ぎ済まされたガラスの針が刺さっていた。
それだけではない。
手や足や腹に次々とガラスの雨が刺さる。これはたまらんと乳の河へ飛び込んだ全裸ハゲ。
息継ぎせずにガラスの猛攻を耐え抜けるか。なにが安住の地だ。なにが約束の地だ。
ちょっと油断すればすぐに殺しにかかってくるではないか。
乳河の底にへばりつきながら、ハゲはこれからについて沈思黙考した。
ガラスの雨はますます激しさを増した。
右尻肉に容赦なく突き刺さる。
いだい。
声を上げれば酸素が漏れる。
耐えろ。まだ耐え抜くのだ。雨が止むまで。
虹色の稲妻がまるでプリズムのように、ガラスの雨の間を飛び交っていた。
28Res/22.70 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20