提督「時雨、梅雨、雨、かたつむり」
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9:名無しNIPPER[saga]
2018/05/30(水) 15:42:02.50 ID:OsyhJzOS0
大潮が時間の巻き戻りという事実に気づくまでそう時間は要さなかった。

日付を表示する目覚まし時計のベルを止めて、ああ後でズレを直さないといけないと思いつつ着替えと朝食を済ました大潮は、執務室に挨拶しに行く。

途中姉に出会ったので、「よ! 昨夜は司令官とお楽しみでしたね! いわゆる初夜です! やっぱり燃えた!?」、気分をアゲて茶化してみた。反応は思っていたより冷たいものだった。「ふぅ、あなたまで荒潮みたいな冗談を言い出したら、もはや私の手には負えないわ」

その姉の振る舞いに拍子抜けした。妙に冷静にだった。これが大人の階段を上った結果かとその場では納得したのだ。

しかし、挨拶しに行った先で、司令官までが姉との関係なんてそもそも無かったかのような態度に出たときは流石に訝しんだ。いくらなんでも倦怠期には早すぎるんじゃないかと。

それで周りを改めて見渡すと、カレンダーは過ぎ去ったはずの月日を指示していたし、出撃記録と攻略海域の見取り図も本来のより小さかった。

余り己を賢いとは思わない大潮でも、状況を確認すれば、流石に時間が巻き戻ったという一見突飛な事実に気付かざるを得なかった。



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