提督「時雨、梅雨、雨、かたつむり」
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8:名無しNIPPER[saga]
2018/05/30(水) 15:39:54.62 ID:OsyhJzOS0
大潮の敬愛すべき姉と、誠実な良心と健全な精神を持った司令官との祝宴の夜のこと。

事の発端は本当に何気ない、それこそ大潮自身にさえ記憶されないことであった。

姉との相部屋だったが、大潮は一人、大きく開かれた窓から夜空を見上げていた。時間が止まったかのように風切り音や虫鳴りといった本来あるべきものがなく静寂に包まれていた。

ただ星々がただ煌々と青く光っている夜だった。「あの頃に戻れたら」。己でもどうしてそんな「おセンチ」な言葉が出たのか分からなかった。

きっと星空が余りにも幻想的すぎて何かお願いをしておかないと損と思い、適当な言葉を吐き出しただけかもしれなかった。それなら、より良いお誂え向きともいえる「ふさわしい」願い事に気付いた。

「どうか姉と司令官に幸せな未来がありますように! さって! 明日も早いし、姉さんもからかわないといけないしで忙しい日です! 就寝!」。青い星光のせいか少し眠りづらかったような気がした。


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