【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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938: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/03/02(土) 22:39:27.95 ID:d4D1O6AS0
カチューシャ「あの子は……西住みほは、私を恨んでるかしら」
ノンナ「……わかりません」
そんな事知る由もない。知った所でどうしようも出来ないから。
カチューシャ「私は……あの子の大切な友達を殺した」
ノンナ「違います。あれは事故です」
即座に否定する。
あれは事故だ。それは皆が認めている。
事故の当事者以外は。
カチューシャの震えが止まる。
ノンナを見つめる瞳は先ほどまでの悲痛に染まったものでは無く、強くて、まっすぐな、ノンナが尊敬する同志の瞳になる。
カチューシャ「……隊長、引き受けるわ」
ノンナ「どうするつもりですか」
カチューシャ「別に。ただ優勝を目指すだけよ。……みほが来るまで」
ノンナ「みほさんの転校した学校に戦車道はありません」
ノンナはそれが、とても残酷な仕打ちだと思う。
自分も戦車道を誇りに思っているからこそ、それを取り上げられた者の気持ちが痛いほどわかるから。
そして、同時にこうも思う。それが、一番なのだと。
痛みを、哀しみを、永遠に引きずるぐらいならいっそ、無くしてしまえば良いんだと。
そうしていつか、ちゃんと笑えるようになればと。
そう考えた人の気持ちもまた、痛いほど理解できてしまう。
逆に、もう戦車道をしたくないと言うカチューシャを情で絆して、担ぎ上げようとしている自分は人でなしだと、そうノンナは自嘲する。
もちろん、それを顔に出したりはしないが。
きっと、そんな自分の浅はかな内心もカチューシャは読んでいるのだろうと自分勝手な期待をして。
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