【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
↓ 1- 覧 板 20
934: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/03/02(土) 22:27:36.99 ID:d4D1O6AS0
吐き捨てるようなその言葉にやはりみほは何も言わなかった。
代わりに小梅が口を開く。
小梅「ねぇ、みほさん、戻ってくるんですよね?転校だなんて、ちょっとだけなんですよね?」
小梅の声は懇願するかのように潤んでいて、それはつまり、小梅も答えが分かっているという事だった。
みほは小梅を見ずに冷たい声を出す。
「私は、エリカよ」
小梅「ほら、今からちゃんと謝れば、いつものみほさんに戻れば、隊長だって許してくれますよ。ねっ?だから、ほら!私も一緒に謝りますから。だから、」
その手を引いて、黒森峰まで連れ帰りたいのに。なのに、小梅はみほに近づくことが出来ない。
どこまでも強く、みほの背中がそれを拒絶しているのを小梅は感じてしまう。
だから返答なんてさせないように小梅はまくし立てる。何も言わなくても良い、せめて私の言葉に頷いてほしいと。
そう、願って。
「……赤星さん、ごめんなさい」
帰ってきた言葉は冷たく、小梅の望んだものでは無かった。
そして、自分ではみほを引き留められない事を悟った小梅は、感情の失せた声で最後の言葉をかける。
小梅「……みほさん。あなたは、エリカさんじゃないですよ」
「……さようなら」
それで、終わりだった。
978Res/708.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20