【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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864: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/02/16(土) 22:17:42.77 ID:S0bhx1iI0
戦車道への情熱、辛さも楽しさも、確かにあった。
友達への友情も家族への愛情も間違いなくあった。
大切なものは、私の中にあった。
でも、今の私にとって何の価値も無かった。
まるで路傍の石ころのように。好きだったはずの戦車でさえ、ただの鉄くずのように思えた。
あの山の頂上で、私の全ては『エリカさんありき』だったのだと、ようやく気付いた。
黒森峰(ここ)に来る前に持っていたものも、黒森峰(ここ)に来てから得たものも。
全部、等しく、エリカさんがいたから大切だったんだ。
いつだって私はエリカさんと共に在ろうとした。
辛い時も、悲しい時も、楽しい時も。
黒森峰に来てからの4年間。それは、私の人生の半分にも満たない。
でもそれで、私の人生は変わった。
間違いなく、私の人生で最も幸せな日々だった。
エリカさんと出会ったあの日から私の世界は、エリカさんの優しい銀色で彩られていたんだ。
その色が輝きをくれた。その世界が私に未来をくれた。
だから、そのエリカさんがいなくなったから。私の世界にはもう、色なんて無いんだ。
乾ききった音が曇った夜空に響く。
笑い声と慟哭が入り交じり、いつのまにか涙がとめどなく流れ、
悲しみと歓喜が入り混じる。
『西住みほ』という人間が過ごしてきた今日までは何の意味も無かったとわかったから。
私にとってエリカさんがどれだけ大きな存在なのかがわかったから。
みほ「エリカさんッ!!大好きっ!!大好きだったよッ!!」
記憶に残る貴女はいつだって美しくて、それはもう、永遠に過ぎ去った姿(シルエット)で
みほ「貴女のいない世界なんて、貴女のいない私になんて、何の価値もないッ!!」
どれだけ手を伸ばそうとも届かなくなって
みほ「エリカさんっ、貴女の言う通りだったッ!!貴女は、私の友達なんかじゃなかったッ!!」
そんなものじゃ断じてなかった。そんなちっぽけな存在では決してなかった。
そう、貴女は
みほ「貴女は私の―――――全てだったんだッ!!」
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