【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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865: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/02/16(土) 22:23:38.02 ID:S0bhx1iI0


『エリカさんありがとう。私はあなたのおかげで戦車道に、自分に誇りを持てるようになりました』



ごめんなさいエリカさん。そんなもの、私は持てていなかった。

私の誇りは、貴女と共に在ることだったから。

貴女がいたから、私は『私』でいられたから。


みほ「貴女がいたから、私の世界は輝いていた」


何もない虚空に向けて、愛おしさと感謝を込めて伝える。


エリカさんがいないなら私が生きている理由なんて無い。ううん、私は生きていちゃダメだったんだ。

エリカさんが私の全てで、エリカさんがいたから私が生きている意味になってたんだから。

でも、私は、生きないといけない。

貴女の最期の言葉を守らないといけない。

生きていちゃいけないのに、生きないといけない。


相反する命題は、けれどもあまりにも単純で、簡単な解決策で成立する。


私に生きる意味が無くて、私が生きていたくなくて、

エリカさんに生きていて欲しいのなら。


その時、視界がふっと明るくなる。

見上げると先ほどまで曇り切った夜空が僅かにひらけ、連なった月明かりが私を照らしていた。

偶然というにはあまりにも出来すぎている。

その月明かりに運命を見出すのはあまりにもロマンチックなのかもしれない。

神様なんていないのだから。誰も私を祝福するわけがないのだから。

それでも、この気持だけは嘘でも空っぽでもないから。


みほ「エリカさん。私は、西住みほは、貴女のことが大好きでした」


降り注ぐ月光に向かって両手を広げる


みほ「だから、私の全部を貴女にあげます」


全てを失い、生きているだけの私であっても、貴女の器くらいにはなるかもしれない

私なんかよりも、貴女が生きていたほうがきっと、未来は輝いていて、私はそれを誰よりも望んでいるから。


雲が晴れていく。揺らめく月光がゆっくりと広がっていく。

その輝きが私の『世界を』照らしていく。

そこに、もういなくなった貴女を見た。

だからこれは、『私』の最期の言葉。

『私』が貴女に贈る祝福の言葉。



「おかえりなさい」






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