【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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863: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/02/16(土) 22:13:57.58 ID:S0bhx1iI0
みほ「……くっ、ふふっ……」
閉じた口の端から笑い声が漏れてくる。
ああ、もうすぐだ。もうすぐ、もうすぐ。
早く早く。
『黒森峰(ここ)には私たちがいます。隊長が、私が、皆が』
うん。そうだったんだね。知ってたよ。忘れてたけど。
おかげで、こんなにもスッキリとできた。
皆がいるなら大丈夫だから。お姉ちゃんも赤星さんもエリカさんの事が大好きだったんだから。
『だから……少しだけ、少しだけで良いんです。前を向いていきませんか?』
うん。大丈夫だよ。もう、うつむかないよ。
そんな弱い人はいなくなるから。
そんな弱い私はいなくなるから。
みほ「っ……あはっ、わた、私はっ、くふっ」
こらえきれない。おかしくってたまらない。
赤星さんが教えてくれた、いや、理解させてくれた。
『西住みほ』の本質を。私の『中身』を。
ああ私は、私の中には――――――
みほ「何にもっ、無かったんだぁ」
乾ききった声。
それが引き金となり、はじける様に私は声を上げて笑い出す。
みほ「あはははははッ!!私、何もないっ!!私にはッ!!何もなかった!!」
そう、何もない。
あの瞬間、エリカさんが私にとって過去になった瞬間。
私の中の価値観は崩れ去った。
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