【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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846: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/02/09(土) 21:13:39.54 ID:5zdhLM0A0




ガタガタと揺れる戦車。

当たり前だが学校の裏山の道は舗装なんてされておらず、道も戦車が一輌通れる程度の幅しかない。


みほ「赤星さんもっとゆっくり」

小梅「ごめんなさいっ久しぶりだから……」


ただでさえ視界の狭い操縦席にこの曇った夜空が加わってしまうと戦車のライトなんて大した意味を持たない。

だから車長である私がしっかりと周囲を見て、操縦手に的確に指示を飛ばさないといけない。


みほ「落ち着いて。赤星さんの代わりに私がちゃんと見てるから」

小梅「はいっ!」


私も内心慌てたり焦ったりしている。

いくらなんでもこんな闇夜に戦車を走らせる経験なんて無いから。

けれどそれを声には出さずに指示を出す。


みほ「この坂、急だから気を付けて」

小梅「はい!」


曲がって、登って、曲がって、時たまガクンとなって。

半年以上碌に動かしていなかった体が悲鳴を上げて、それでも踏ん張って。


みほ「あと10メートル進んだらふもとまで真っ逆さまだよ」

小梅「は、早く言ってください!?」


手探りの中、少しずつ私たちは山頂を目指していく。

そして――――道の終わりが来た。




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