【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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821: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/02/02(土) 21:43:41.22 ID:fXHa/LYp0


みほ「……帰って」

小梅『違うんですみほさん私は……』

みほ「帰ってッ!!」


激昂にまかせた絶叫。喉に走る裂けるような痛みなんて気にはならなかった。

一瞬の静寂が訪れる。やがて、とん。と、扉に手を置く音がする。


小梅『……ごめんなさい。でも、あなたは私を助けてくれたから。だから、このままになんて』

みほ「赤星さん」

小梅『……なんですか?』


ああ、言ってしまう。ずっと、胸に秘めていた言葉を。

どんな理由があろうとも許されないその言葉を。

擦り切れた私にとって、もう赤星さんとの会話に安らぎなんて覚えられない。

あの人よりも私なんかを大事だという人と会話するだなんて耐えられない。

なら、終わりにすればいい。


みほ「私は―――――あなたより、エリカさんを助けたかった」


何の力もこもってない掠れ切った音が空気に、扉に、わずかに響く。

扉の向こうの赤星さんはどんな顔をしているのだろうか。

泣いているのか怒っているのか。どっちでもいい。私は立ち上がり部屋に戻ろうとする。


小梅『……私も、そうして欲しかったです』


赤星さんの声は、泣きそうなようにも、微笑んでいるようにも聞こえた。





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