【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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737: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/12/29(土) 22:49:50.09 ID:Fz/0tnfx0


小梅「エリカさん……その、私、緊張、してて……」

エリカ「……まぁそんな事だろうと思ってたわ」

小梅「心配かけたくないとか、そういうのじゃなくて……言葉にしたら余計に緊張しちゃいそうで……」


わからなくもない。言葉にしたら、意識してしまう。緊張が、不安が、体に響いてしまう。

ならばいっそぐっとこらえて抱え込む。

そういうやり方も間違ってはいないのだと思う。


小梅「皆さんは凄いですね、こんな緊張する場所に何度も立ってきて……どうしてたんですか?」

エリカ「……私の場合無理やり体を動かしてたわね。緊張なんてどうしようもできないんだから。必死に体と頭を動かして余計な事を追い出すしかない」


凛と、よどみなく言い放つその姿にエリカさんの在り様が見て取れる。

考えても仕方ない事は考えないようにするしかない。

わかりやすい解決策だ。というよりは次善策というべきか。


みほ「エリカさんは根性論が合ってるね……」

エリカ「実際私から言えるのはそのぐらいよ」

みほ「……でも、それはエリカさんが強いからだと思う」

エリカ「……」


嫌味じみた否定に、エリカさんが不満げに眉を顰める。

私はエリカさんの言葉は間違っていないと思う。

だからって、それが誰にでも通用するわけじゃない。

ましてや赤星さんはエリカさんではないのだから。

私たちの間に不穏な空気が流れる。

それは赤星さんも気づいたようで慌てて間に入ってくる。


小梅「あの、大丈夫ですから。エリカさんの言う通り、試合になればきっと勝手に体が動いてくれますよ」

みほ「……私は、そうは思わないな」


ああそうだ。私は、私だって赤星さんと3年以上の付き合いなのだ。

良いところ、悪いところを知っている。

その上で言わせてもらうなら……赤星さんに必要なのは根性とかじゃないと思う。


みほ「緊張したり、焦ったりしてるとね。間違った選択肢が正しく見えちゃうんだよ」


正しいと思った行動が後から見れば間違いだった。

結果論と言ってしまえばそれまでだが、それで納得できるのは周りの人間だけで、間違えた本人はひどく悔やむことになってしまう。

特に赤星さんは。……私と同じで。


みほ「緊張していても何とか出来るようになるのは慣れしかないと思う。初めて試合に出る赤星さんには難しいと思う」




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