【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
↓ 1- 覧 板 20
735: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/12/29(土) 22:32:17.76 ID:Fz/0tnfx0
小梅「……嘘じゃなさそうですね」
エリカ「嘘だったらあんまりにも哀しい嘘でしょ……」
まぁ、エリカさんが自分を大きく見せるような嘘をつく人じゃ無いのは知っている。
それにいざファンがいたと言われれば思い至る節も無くはない。
少なくとも私の周りにそういった子が多数いるのはエリカさん以外には周知の事実だ。
エリカ「たぶん、小学生ぐらいだったかしら」
みほ「エリカさん良くも悪くも中等部の時から目立ってたし、そういう子がいてもおかしくないかも」
エリカ「悪くも、ってのが気になるけどまぁ、目立ってたのは事実かもね……実際不本意な時もあったし」
小梅「でも黒森峰の戦車道チームってそれだけで注目を集めますから。そう、きっとその子も黒森峰に入学したいとかそういうので試合を見てたのかもしれませんね」
自慢じゃないが黒森峰は日本一戦車道に力を入れている高校だ。
マイナースポーツとは言えその道を目指す人間にとっては決して無視できない学校だ。
ただでさえエリカさんは目立つ見た目をしているのだし、試合を見に来た人が憧れてしまうというのもおかしくないと思う。
なのでここは一つ素直に称えようと思う。
みほ「そっか、すごいね!エリカさんのファン第2号だよ!!」
エリカ「1号は誰よ……」
小梅「いや、その子は32号ですね」
エリカ「増えた」
ああ、そんなに増えてたんだ。
1号の栄えある座以外は興味ないから知らなかった。……なんてね。
多分隠れファンも含めればもっといると思うけど。
私が優越感にニヤついていると、エリカさんが何とも座りが悪いといった表情でこちらを見つめているのに気づく。
「どうしたの?」と首を傾げると、エリカさんは二度三度視線を揺らすと、
エリカ「……あー。その子ね、みほのファンだとも言ってたわよ」
みほ「え?」
素っ頓狂な言葉に気の抜けた声が出てしまう。
エリカ「あれよ、中一の時のタンカスロン。あれ見てたんだって」
みほ「うっわぁ……」
否定や困惑の前にただただ信じたくないといった感情が口から飛び出す。
エリカ「私もおんなじ反応しちゃったわよ……ホント、勘弁してよね……」
みほ「同感だよ……」
いやだって、その話が本当なら私たちの悪名、悪行はもうとんでもない範囲にまで広がっているかもしれないのだから。
これはもう、隠すのを諦めてお母さんの耳に入る前に自分から白状して少しでも傷を浅くするべきかもしれない。
お姉ちゃんにも弁護してもらえればもしかしたらお小遣いの減額程度で済むかも……
そんな風に自己保身のための脳内会議を繰り広げていると、ふとエリカさん視線が私の胸元に向けられていることに気づく。
やだエッチ。なんて一瞬思うも、よく見るとその視線は胸ポケット。正確にはそこから出ているボコの携帯ストラップに向けられていた。
978Res/708.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20