【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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691: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/12/15(土) 22:33:47.97 ID:f0IbpfH10
まほ「はぁ……私とみほはあなたの小心さのせいでこんなにも心乱されてたのね」
「友達になって」と事あるごとにエリカに言うみほの姿に、いい加減どうにかしてやりたいと思っていたが、
エリカ側の理由は本当にただただエリカの性格のせいだったのだと思うと脱力してしまう。
まほ「そのくせ勢い任せに人に説教するのだからタチが悪いわね」
エリカ「それは……否定しませんけど」
私に対して「言いたいことはちゃんと言え(要約)」なんて言っておきながら自分の事は感情任せに無視するなんてひどい奴だ。
私がどれだけ勇気を振り絞って貴女に弱さを見せたと思っているのか。
ああそうだ、エリカ。貴女は本当に、
まほ「ズルい人」
エリカ「……みほには、言わないでください」
エリカは私の言葉に観念したように肩を落とす。
どこか小動物じみたその様子がみほと重なる。
まほ「……別に、あの子もそれで貴女に失望したりしないわよ」
エリカ「そんな事思ってません。でも……伝えるなら私からじゃないとダメなんです」
まほ「……」
エリカ「私だってこのままでいいだなんて思ってませんよ……でも、お願いします待ってください」
深々と頭を下げて懇願する。
エリカ「あの子に偉そうに言っておいてどの口がってのは分かってます。でも、もう少しだけ。決勝が終わるまでは、何も言わないでください」
『決勝が終わるまで』期限を決めたのはきっとエリカも思っていたのかもしれない『このままじゃいけない』と。
どんな形であれ、曖昧なまま今日まで来た二人の関係はとうとう決断を迫られた。……迫ったのは私だが。
まぁ私が何も言わなくても今度は赤星あたりが何か言っていただろう。
とはいえ、伝えると決めたのなら私がせっつく必要はない。
私は不安げに上目遣いをするエリカを安心させようとその肩に手を置く。
まほ「……そう。なら、何も言わない。……約束よ」
エリカ「……ありがとうございます」
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