【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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685: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/12/15(土) 22:16:37.70 ID:f0IbpfH10
高等部に入った辺りから考えていた事ではあった。未だプロリーグが無い日本と、プロリーグのある海外。
選手人口も、技術も、海外の方が上だ。
だからこそ、日本の戦車道の顔ともいえる西住流はより強くなければならない。
いずれは後を継ぐ私も、現状維持で良いなんてことは考えていない。
私は、私のやるべき事をやり遂げたいのだ。
エリカ「……もしかして最近職員室によく出入りしてたのって」
まほ「ああ、その事で相談に乗ってもらってた。何分初めての事ばかりだからな」
エリカ「……その、いつになるんですか?」
まほ「早ければ秋には。向こうは秋入学だからな」
卒業も半年早くなるが、単位についてはなんとかなる。
ただ、卒業式に出られないのが、みんなと共に過ごす時間が半年も減ってしまうのが、どうしても胸に突き刺さる。
エリカ「……そう、ですか。でも、凄いじゃないですか!流石隊ちょ――――」
まほ「エリカ」
その声を遮る。
エリカは息が詰まったような顔で私を見る。
その瞳を見つめる。そこに宿るゆるぎない輝きが私の瞳にも飛び込んできて、胸の高鳴りが少し、早くなる。
伝える言葉を頭の中で反芻する。
噛まないように、伝わるように。
受け止めてもらえるように。
……まるで告白するみたいだな。
なんてのは流石に気持ち悪いと自分でも思う。
それでも、伝えたい思いがあるのだから。
まほ「私に、ついてきて欲しい」
エリカ「……え?」
まほ「私と一緒に留学してほしいという事だ」
留学の話が出てからずっと考えていた事だった。
エリカと一緒に行きたい。
二人で並んでドイツの空の下を歩きたい。
辛い事を、楽しい事を、一緒に感じたい。
みほのように、赤星のように。
私だけの思い出を作りたい。
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