5: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2018/05/18(金) 22:40:27.95 ID:O0+7TRfs0
プロデューサーさんは「よかった」ではなく「伝わった」と、そうおっしゃいます。その言葉に、私は安堵を覚えるのです。
私の歌は、画面の向こう側の皆さんのために。それを分かっているからこその「伝わった」
この上ない賛辞です。
楽屋に着くと、あるものが目に留まりました。
ドレッサーの前に、水分補給の飲み物。それも、小さな紙コップに半分ほど。
一気に水分と取りすぎないようにとの、プロデューサーさんの心遣い。その気持ちがすうっと、私の中に染みとおっていくようです。
「いつも、ありがとうございます」
心遣いに、感謝を込めて。私は笑顔を贈ります。
衣装がしわにならないようゆっくりと腰を掛け、まずは飲み物をひと口。そして、もうひと口。
鏡の中には、安堵の表情の私。
頑張ったねと心でつぶやき、私はメイクを落とす準備を始めました。
「じゃあ歌織さん、ちょっとスタッフさんに挨拶してきます」
「はい、いってらっしゃい」
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