これから日記を書く 8冊目
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226: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2019/01/10(木) 17:57:12.05 ID:dDvauMqD0
その扉を開けたことで、舞い上がる埃に一ノ瀬は軽くせき込み、井門は顔をしかめた。商業区北西エリアでの任務で、今いる一軒家の安全確保のために、2人は改めて室内の点検をして回っている。

今いる場所はあまり深く探索はしていない。室内にゾンビの姿は見えないものの、それだけに隠れてやり過ごそうとした生存者が、そのまま何らかの理由で死亡し、ゾンビ化して潜んでいる。という事態もあり得る。何かがいそうにはないこの状況でも、2人は油断なくその扉の先にあった下り階段を進んで行く。

地下室、幸いなことにここの自家発電は生きていて、配線も無事なことで電灯はつけられた。暗闇からの、一瞬の白の後、視界は室内を映し出す。骨董品が趣味なのか、西洋のものが中心にいろいろなものが置かれているのが印象的だ。

骨董品の置き方は整然としていたが、ジャンルについては雑多な印象を井門は受ける。日本の甲冑と西洋の全身鎧が隣同士に置かれていたりと、防具としては同じであっても、何かが違うと印象。趣味ではあるが、ただ集めていたというか、そういう感想が出る状態だった。

一通り見て回る。ゾンビの姿はない、そしてこの場所にあるもので役立ちそうなものはない。あえて言えばさっき見かけた鎧当たりか。そんなことを考えていると、呼びかけられそちらを向く。

少し離れた位置から、一ノ瀬は笑顔の状態で両手に何か持っている。1メートルはしない長さで、先端は丸く、棘のようなものがいくらかついており、先端の中心からも刃が飛び出していた。


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