【バンドリ】湊友希那「バンドやらない?」美竹蘭「……は?」
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19:名無しNIPPER[sage]
2018/05/14(月) 08:59:10.76 ID:EZCEfSpa0

薫「あとは……煮物だね」

蘭「……は?」

蘭(納得したところで、次に瀬田先輩の口から出された言葉が意外過ぎて変な声を出してしまう)

薫「リサの作った筑前煮……あれは、とても儚い煮物だった」

薫「一宿一飯の恩は可愛い子犬だって忘れはしないさ。ましてやあんなに素晴らしい煮物をもらったんだ。それに応えるのが礼儀というものだろう」

蘭「なにそれ……」

薫「つまり……そういうことさ」

蘭「はぁ……?」

蘭(淡い初恋の思い出を呼び起こしているかのように恍惚とした顔で頷く瀬田先輩に、あたしは首を傾げるしかなかった)

麻弥「あー、美竹さん……あまり薫さんの言葉は真面目に考えない方が精神的にいいですよ」

蘭(そんなあたしを見兼ねたように、麻弥さんが声をかけてくる)

麻弥「薫さん、根は優しくてとても良い人ですけど……喋る言葉は、なんていうか、こう、フィーリングで感じ取るくらいがちょうどいいですからね」

蘭「……麻弥さんも苦労してるんですね」

麻弥「いえいえ、そんなことはないですよ。薫さんのそういうところは今に始まったことじゃありませんし……もう慣れましたからね」

蘭(放つ言葉は明らかに苦労人のそれだけど、麻弥さんはニコリととても朗らかな笑顔を浮かべていた)

蘭「なんだか楽しそうですね、麻弥さん」

麻弥「そうですか?」

蘭「はい。……パスパレでも大変じゃないですか?」

蘭(周りに変わった人が多くて、とは口に出さず心の中で付け足しておく)

麻弥「まぁ……確かに苦労はありますね。いつも奔放な日菜さんに少し振り回されたり……楽曲提供の時にもお話しましたけど、結成時には色々ありましたし」

麻弥「でもそこで体験したことはジブンの中で大切なものになってますから。最初はこんなジブンなんかがアイドルなんて、って思ってましたけど……みなさんのおかげで、今まで知らなかった素晴らしい世界をたくさん知ることができました」

麻弥「だから、この1年間でいつの間にかにパステルパレットがジブンにとって特別な場所になっていたっていうか、もうみなさん無しの日常は考えられないっていうか……なんて」

麻弥「フヘヘ、言葉にするとちょっと照れくさいですね……」

蘭「……そうなんですね」

蘭(麻弥さんははにかんで、夕陽に照らされた赤い頬を人指し指で小さく掻いた。それを見ながらあたしは考える)



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