【バンドリ】湊友希那「バンドやらない?」美竹蘭「……は?」
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17:名無しNIPPER[sage]
2018/05/14(月) 08:56:40.21 ID:EZCEfSpa0

蘭(休憩後の音合わせでは、あたしが思うようにギターを弾いて、歌った)

蘭(湊さんに言われた通りにするのは少し癪ではあったけど、それでもアフターグロウでならこうする、という演奏をした)

蘭(周りの音なんて関係ない。あたしがあたしの音でこのバンドを引っ張る。そんな気持ちの演奏だ)

蘭(結果としてそれが1番しっくりとくるのだった)

蘭(湊さんはもちろん、リサさんもあたしに合わせてくれる。麻弥さんも繊細なストロークでドラムを叩いて、あたしについてきてくれた)

蘭(瀬田先輩は『なるほど、エミールの思想を調べに乗せれば……つまり、そういうことだね』とよく分からないことを言っていたけれど、それでもあたしの歌声に上手く音を乗せて弾いてくれた)

蘭(そうしてみてやっと分かった。全員が誰に合わせればいいのか、どの音を基調にすればいいのか迷っていたんだと)

蘭(それもそうだ。普段は別々のバンドで活動しているんだし、演奏の呼吸なんてそうそう合うものじゃない。なら、主役であるらしいあたしが柱になるのが1番手っ取り早い)

蘭(……湊さんはそれが分かっていたんだろう。悔しいけど、あまり認めたくないけど、音楽に関してだけは本当に頼りになる存在だ)

蘭(そんな初めての音合わせも終わり、あたしたちは揃って家路を辿る)

蘭(西の空には赤い夕陽が沈もうとしていた。いつも見るのと同じような、スタジオ帰りの空だ)

蘭(でも、今日はそれが少し違って見える)

蘭(アフターグロウ。バンドの名前にも選んだ、みんなとの大切ないつも通り。それをみんながいない中で、いつものように見上げている)

蘭(それに対して、切ないというか寂しいというか、明確に表現しがたい変な気持ちになってしまう自分がいた)



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