遊び人♀「おい勇者、どこ触ってんだ///」
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178: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/05/03(金) 16:31:23.27 ID:KfriHW7I0


「かつて俺はキミに約束した。俺が君を守ると」


「いや、そんな約束した覚えがないけど」


「す、すまない、気のせいだったかもしれない」


あれ?気のせいだったか?俺の記憶違いなのだろうか。
いや、確かに以前そんな約束をした気がする。
景気づけに、カウンターから再び一本ウイスキーをとる。
あける。飲み干す。
実に燃費の悪い身体である。そうして、ドーピングを重ねないと本心を明かすことができないなんて。


「……君が傷つくのは二度とごめんだ」


我ながら思う。うすら寒い台詞だと。
照れのせいかどうにも鼻がむずかゆい。


「……そう……じ、じゃあ、次は君が守ってよ」


そう言って彼女は机に突っ伏してしまった。
どうやら、俺の説得は失敗したらしい。彼女は、俺が本心を明かしてもなお前線についてきて俺の隣に立つつもりでいた。

しかし、その挙動に一つまみ程の不振さを抱いた俺は、組んだ腕の中に自身の頭を納めこんでいる彼女を、その腕の隙間からのぞみこんでみた。
薄暗くてよく見えないが、頬が先ほどよりも更に赤くなっている気がする。呼吸もいくばくか、荒くなっている。
飲みすぎて気持ち悪くなったのかと、背中をさすろうと手を伸ばすと、彼女はゼンマイ仕掛けの玩具のようにバッと起き上がった。


「私の秘密、ひとつだけ教えてあげる」


その頬はやはり、赤い。というか、頬に限らず顔全体が赤く染まっている。


「お、おぅ」


「君さ。たぶん、自分では気づいていないようだけど」


「お、おぅ?」


「酔っているとき、心のモノローグがだだもれだよ」


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