16:ありがとうございます ◆CItYBDS.l2[saga]
2018/06/06(水) 17:14:18.20 ID:IZO3JF8l0
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酒の匂いと荒くれ達の喧騒が立ち込める、街外れの酒場
顔を赤めたオッサン共が、周囲に気を配ることなく子供の用に声高らかと笑っている
いい大人が歯をむき出して笑い転げている様は、はっきり言って異常だ
俺は、どうもこの酒場の独特な雰囲気が苦手だ
周囲を見渡し、話が通じそうな人間を探す
これは決して、俺が寂しさ余って話し相手を探しているというわけではない
そもそも、俺は酒を飲みに来たのではないのだ
そう、俺の日課とは酒場で情報を集めること
土とコケにまみれた非常に古典的な手法ではあるが、こと魔王の情報に関して言えば
その効果は絶大であると俺は踏んでいる
それに、日課に精を出せば精を出すほど肉体は疲労し
俺は気を失うように床に就くことができる
まさに一石二鳥というわけだ
「おい、兄ちゃん!そんなところに突っ立ていたら邪魔だろうが」
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