132:今日はここまでです ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/02/21(木) 23:37:16.48 ID:Fom+zo150
「それでは、スクリュードライバーでもお作りしましょう。少し強めに致しますね」
「二杯目からは、さらにお好みに沿うようにお作りできるかと思います」
マスターの『作る』という言葉に、俺の頭上に再び疑問符が浮かび上がった。
酒を『出す』ではなく『作る』とマスターは言った。ここは、酷く狭い店に見えるが裏に醸造所でも兼ね備えているのだろうか。
「遊び人、ここは醸造所なのか?スピークイージーかとも思ったが、店主は酒を造ると言ったぞ?」
「ああ、ごめんね。説明不足だったわね。ここはカクテルバー」
「酒や果汁なんかを混ぜてつくる、カクテルを飲ませる店よ」
いい加減、俺の問いかけに一つにくらい答えてくれないだろうかという淡い願いを込めた質問に。
彼女は素っ気なくも、ようやく一つ答えを返してくれた。
296Res/317.15 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20