124: ◆CItYBDS.l2[saga]
2019/02/19(火) 20:02:17.02 ID:YlZ38RDP0
部屋に荷物を置き、階段を降りると遊び人が既に机の一角に陣取っている。
他の宿泊客は先ほどのやり取りを聞いていたのだろう、まるで演劇の一幕を楽しむがごとく奇異の目を向けている。
「話がしたいの」
「それは、こちらも望むところだ。だが、道化師の傍らを演じるつもりはないぞ」
彼女が何に怒っていて、俺に対して何を伝えたいのかはわからない。
しかし、話し合う必要があると考えていたのは俺も同様だった。
二度と同じ過ちを犯さないためにも、彼女の魔族に対する甘さを捨てさせる必要がある。
「じゃあ、これ飲んで」
「なんだこれ」
「さあ、店主の自家製らしいわ。いいから、飲んで」
グラスを傾け謎の酒を喉に通すと、喉がやけたような刺激に襲われる。なんだこれ、まっず。
296Res/317.15 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20