77:名無しNIPPER[saga]
2018/05/09(水) 00:05:04.46 ID:N1ymMDaN0
「あなたは家族という枠組みにこだわった。
ですがその家族という絆が子供たちを苦しませている。
この苦しみから子供たちを救い出すにはあなたの作った家族という絆を壊すしかなかった。
確かに子供たちには悪いことをしました。
それでも家族は生きていくことは出来るんですよ。」
今更何を言ったところで意味がない。
けい子は泣きじゃくりながらすべてを後悔した。
これまでの人生、それに子供たちのことを…
そんな泣き崩れるけい子を見かねながら亀山はこう言った。
「それならせめて信じてください。
あの子たちのこれからを、未来が明るいものだと信じてあげましょう。」
ドア越しから子供たちの立ち去る姿を見送りながら亀山はそう告げた。
いくら子供たちが保護されたとはいえその未来は未だに先の見えない不安なものだ。
だからこそせめて信じてあげてほしい。
その役目は母親であるけい子にしか出来ないことだ。
こうしてこの事件は親子が離れ離れになるある意味最悪の形で幕を閉じた。
………
……
…
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