75:名無しNIPPER[saga]
2018/05/09(水) 00:02:42.14 ID:N1ymMDaN0
「なあ、アンタが戸惑うのもわかる。
いきなり父親だと言われてもどうにも理解できないってのは仕方ないよな。
けどこのままじゃ子供たちは未来に進めないんだ。
別に育ててほしいとまでは頼んでいない。せめて戸籍くらいは…
アンタも父親ならあの子のことを認めてやってほしい!頼む、この通りだ!」
せめて認知だけはしてほしいと亀山は必死に頼み込んだ。
そんな父親だが思わず茂と目を合わせてしまった。
まさかこんな形で会う羽目になるとは思わなかった。
本来なら血を分けた肉親に何か掛ける言葉があったのかもしれない。
だがそれも今となっては…
「わかった。認知だけはする。」
それがこの男に出来る精一杯の誠意だった。
これで茂に関しては戸籍の目処は立った。だがこれはあくまで茂だけに関してだ。
他の兄弟はちがう。
明、京子、ゆき、この三人の戸籍についてはまだ何も解決していない。
父親の不在な三人に関してはさらに問題が重なるだろう。
それから子供たちは迎えに来た施設の人間に引き渡された。
その様子を黙って見届けるしかないけい子だが…
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