64:名無しNIPPER[saga]
2018/05/06(日) 17:49:01.59 ID:xg10qRH10
「今の話をすべて聞いていましたね。
それではみなさんにひとつだけ答えてほしい質問をします。
五人目の子供、今のまま生まれたらキミたちがお世話をすることになるでしょう。
その時にキミたちはこの五人目を育てられることはできますか?」
そう問われて子供たちは取調室にいる母親と同様に何も言えなかった。
当然だ。今ですらコンビニの廃棄弁当を盗んでやっと生活出来る困窮した状況で
新しい兄弟なんて受け入れることなどできない。
それは長男の明は勿論のことだが京子と茂、一番年下のゆきですら無理だと感じていた。
「わかっていることだと思いますがあのお腹の子の父親はヤクザです。
彼はお母さんと結婚するつもりは微塵も無いでしょう。
それでお母さんは家に帰ってくるかもしれない。
ですが生まれた子の世話は必ずキミたちに押し付けてきますよ。
そして自分は新たな幸せを求めてまたちがう男と一緒になる。
そんな生活を繰り返しますか?」
もしも今のまま子供が生まれたらきっと右京の言う通りになるだろう。
五人目が出来たらきっと今よりも酷い生活になる。
いくら母親に帰ってきてほしくてもさすがに五人目はもう無理だ。
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