57:名無しNIPPER[saga]
2018/05/06(日) 17:37:04.50 ID:xg10qRH10
「あなたのアパートの部屋には四人の子供たちがいました。
ですがこれはおかしいんですよ。何故ならあなたは独身者ですからね。」
それから右京はある書類を彼女の前に出した。
それは福島けい子に関する戸籍が記された書類。
そこにはあのアパートに住民として記述されているのはけい子だけで他には誰もいない。
つまり本来ならあの部屋に子供がいるはずがないという書類上の記述があった。
「部屋に居た子供たちに事情を尋ねました。
何故キミたちはこの部屋にいるのか?
そしてあの子たちはこう答えました。お母さんが帰ってくるのを待っていると…」
「お母さん…それって…」
「ですが奇妙ですねえ。
あなたは独身で結婚した形跡はない。
それに戸籍にはあなた以外の親族は記されてもいない。
つまりあの子たちが指す母親は誰なのか一切わからないんですよ。」
まるでわざとらしい言い方をする右京。
それでも母親は表情を強ばらせながら何故か返答に困っていた。
この光景を見て子供たちは思った。
ハッキリと自分こそが子供たちの母親だと言えばいいと…
だが母親が口にしたのは子供たちが予想しなかった発言だった。
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