右京「誰も知らない?」
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43:名無しNIPPER[saga]
2018/05/05(土) 15:56:34.87 ID:sPA3Iy4L0


「なあ京子ちゃん。何でこんな真似をしたんだ!
あんな知らない人に連れて行かれたらどんな目に遭うかわからないんだぞ!?」


もしも亀山が間に合わなかったらどうなっていただろうか。

年頃の少女がキズモノにされるなど考えただけでもおぞましい。

だがどれだけ怒鳴って注意しても京子は何故か俯いたままだ。

そんな時、ふと京子の足元を見るとなにやら血が垂れていた。

だが怪我をしている様子はない。

よく見るとそれは股間の方からであり

亀山も京子が家を飛び出した理由をようやく察することができた。

初潮だ。成長期の女子に起きる生理的現象。

それが理由で京子は兄弟に黙って家を抜け出した。


「ずっと気分が悪くて…それに…血も7出てきて…」


「茂やゆきもわからなくて…お母さんに聞きたくても帰ってきてくれないし…」


「どうしたらいいのか…わからなくて…だから…」


事情を話し終えると京子は泣き叫んでしまった。

恐らく今日一日ずっと感情を堪えていたのだろう。

どこも怪我をしていない自分の身体から

突然血が出ればろくな知識のない子供なら動揺するのも当然であり年頃の女子なら尚更だ。

本来なら身近にいる大人に頼るべきだった。だがそんな大人はいなかった。

だから縋る思いで援助交際みたいな真似に及ぶしかなかった。




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