3:名無しNIPPER[saga]
2018/05/05(土) 10:56:07.13 ID:sPA3Iy4L0
「どうやらあの子たちも変わりないようですねぇ。」
「ええ、施設での生活にも慣れてけど友達も出来たみたいで順調のようですよ。」
冠城は満足そうに高田兄弟のその後を語ってくれた。彼ら兄弟は無戸籍児だった。
ホステスだった母親が子供たちの育児を放棄して
彼らは兄弟二人で生きていかなければならなかった。
いや、彼らは二人だけではなかった。もう一人、生まれたばかりの妹がいた。
だがその妹は病により死んだ。
満足に供養することもできず河川軸にその遺体を遺棄せざるを得なかった。
そんな最悪な環境で兄弟が生き延びたことはどれほど過酷なものだっただろうか。
「あんな悲惨な生活を送ってきたんです。
これからはしあわせな未来を掴み取ってほしい。
俺たちができるのはそう願うことくらいですからね。」
「確かに子供には何の罪もない。環境が酷かったのですからねぇ。」
黄昏れる思いで窓を見つめる右京。
そんな右京を見て冠城はこの事件で感じていたある疑問をぶつけてみた。それは…
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