白菊ほたる『災いの子』
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25: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/05/07(月) 19:52:40.49 ID:eRaIODkj0
   03.

 346プロダクションの事務所はとにかく大きい。
 敷地内に広い中庭とカフェがあり、ビルの中にはエステルームやトレーニングルームまで完備されている。このトレーニングルームは街のスポーツジムにも負けないくらい設備が充実していて、ルームランナーにエアロバイク、変わったところだとボクシングのサンドバッグやリングまであるらしい。

 そしてここには、複数のレッスン室がある。



 ひと通りの手続きを済ませ、引っ越しも終えた次の日、私はプロデューサーさんに案内されて、『第3レッスン室』と札の掲げられた部屋の前にやって来た。
 第3ということは、少なくとも3つ以上のレッスン室があるんだ、と私は心の中で感動していた。

 プロデューサーさんが丁重にドアをノックする。「どうぞ」と中から女性の声がした。
 
 部屋の中はとても広々としていた。
 壁の一面が鏡張りになっていて、壁際には見るからに高級そうな大きいオーディオ機器が設置されている。
 足を踏み入れると、フローリングの床がシューズとこすれて、きゅっきゅと小気味いい音を立てた。
 先ほどの声の主らしい、黒いバインダーを持った女性が、私に目を向けてニヤリと笑う。歳は20代中盤ぐらいだろうか、長い黒髪で、少し吊り上がり気味の目をしている。


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