98:名無しNIPPER[saga]
2018/11/25(日) 16:30:08.57 ID:ULLyrJIa0
☆
とはいえ、せっかく叶えてくれるというのならそれを無駄にする道理はない。
思い付かないなら一緒に考えようという事で、結界の中を歩きながら案を出しあう二人だったが、
「本当にないの? 何でもいいのよ。億万長者になりたいとか、素敵な彼氏が欲しいとか」
「うーん……。いまいちピンとこない、かなあ?」
欲望の塊のような願いを提案し続けるマミだが、この少女にとってはそれほど魅力的ではないらしく、どうも反応が鈍い。
価値観の違いか、単純に物欲が薄いのか。
いずれにしても、バブル世代を経験したおじさま方が、今の若者は活気がないなどと批判するのはこういうところにあるのかもしれないと巴マミはぼんやり考える。
ただ彼女にしても、後輩の為を思って色々とアドバイスしているのに、いつまでも煮え切らない態度でいられるのは面白くない。
ということで、
少し悪戯心も出てきたマミは、わざとらしくポンと手を叩いてこんな事をいい始めた。
「そうだ、じゃあこうしましょう! この魔女を倒すまでに願いが決まらなかったら、キュゥべえにお願いしてご馳走をいっぱい用意してもらうの! それで皆を呼んでパーティしましょ」
「え、えぇーー!?」
先ほどまでとうってかわってあまりにもスケールの小さい意見に驚きの反応を見せるまどか。
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