96:名無しNIPPER[saga]
2018/11/25(日) 16:27:52.07 ID:ULLyrJIa0
誰にも認めてもらえなくても、それが課せられた使命だと信じて。
そんな彼女の行いを、鹿目まどかという少女は肯定し、尊敬すると言ってくれた。
誰も知らないが故、誰にも相談できず、判断さえ出来なかった行動原理の正誤。
それを唯一認めてくれた少女が垂らす、一筋の糸。
これは巴マミを引っ張り上げるものではなく、むしろ彼女を同じ境遇に引きずり込む為の糸だ。
堕ちれば、もう二度と這い上がれない暗い底。
永遠に続く恐怖と闘争の人生を、鹿目まどかはどこまで覚悟できているのか彼女は分からない。
冷静に考えれば、掴むべきではないだろう。
魔法少女になるリスクは、自分が一番分かっているのだから。
キュゥべえは魔法少女になる契約を交わすと何でも一つ願い事を叶えてくれる。
それは、逆に言えばそれほど魅力的な提案をしないと釣り合わないほどの責務を負わせるという意味でもある。
ならば、軽々しく決めるべきではない。
本当に人生を懸けてでも叶えたい願いがある人だけが契約するべきだ。そんな事は分かっている。
だが、都合が良すぎた。
鹿目まどかの言葉はまるで昆虫を惹き付ける樹液のように、少女の理性を越えてその手を伸ばさせる。
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