垣根帝督「協力しろ」鹿目まどか「ええ…」
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83:名無しNIPPER[saga]
2018/11/15(木) 22:13:01.56 ID:fN5d1hik0

その独創的なフォルムに二人は見覚えがあった。

「グリーフシード……? 何でこんなところに?」

「確か、マミさんがソウルジェムを浄化するのに使ってた物だよね。退治した魔女の残骸みたいなもので、魔法少女にとってはかかせないものだって話だったけど」

まどかはキョロキョロと辺りを見回す。

近くに魔法少女がいて置きっぱなしにしているのかと思ったが、魔法少女どころか人影すら見当たらない。

「使い終わって捨てていった。て感じでもないよね。めっちゃ輝いてるし。そもそも何で壁に突き刺さってんの?」

「うーん……それは分からないけど。でも使い終わったグリーフシードって確かキュゥべえが処分してたよね? それに……うまくは言えないんだけど、前に見たグリーフシードと様子が違う気がする」

「んー? どの辺りが?」

「輝き方? が前と違って強弱があって、何か『脈を打ってる』ようにも見えるような……」

そうかなあ? とさやかを首をかしげる。

魔法少女だったり願いを叶えてくれる動物だったりここ最近で起きた事のインパクトが強すぎて、そんな細かい所まで覚えていないのか。

「まあよく分かんないけど、これを目当てに争いが起こるほど魔法少女にとっては必要不可欠なものなんでしょ? なら持って帰ってマミさんにでも渡そうかな」

と、さやかは深く考えずグリーフシードを引っこ抜こうと手を伸ばす。

だがその手にグリーフシードが収まる事はなかった。

彼女の指先が触れた途端その輝きが一層増し、同時に発生した衝撃波の様なものがさやかの身体を数メートルも弾き飛ばす。

「ーー!? きゃあああああああッッッ!!?」

「さ、さやかちゃんーーッ!?」

驚いたのはまどかの方だ。

隅にある小さな菜園にお尻から突っ込んだ親友に慌てて駆け寄ろうとしたまどかは、そこで視界の端に小さな白い影を見つけた。

「キュゥべえ! どうしてここに!?」

思わず立ち止まったまどかの前に割り込むように、キュゥべえと呼ばれる生き物はさやかの下へ走っていく。

「さやか! 大丈夫かい?」

その声を聞いて、さやかはよろよろと起き上がる。

柔らかい土壌がクッションになったのか、大した怪我はなさそうだ。



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