垣根帝督「協力しろ」鹿目まどか「ええ…」
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72:名無しNIPPER
2018/11/01(木) 23:27:36.43 ID:xIL+pzmJ0

「それで、結果は……?」

「何らかの能力同士が衝突した事はほぼ間違いない」

おお! と誉望が嬉しそうな声を出す。

一瞬遠のきかけた手がかりがまた一気に近づいた気がする。

やはりこの件に巴マミが関わっていることは間違いなさそうだ。

しかし対する垣根の表情は明るくない。

だが、と彼は前置きして、

「『魔法』とやらの詳細についてはよく分からん。俺たちの能力とは基礎となる理論やベクトルが違いすぎてその法則まで読み取ることは出来なかった。人間に紫外線や赤外線の色が識別できねえようにな」

そこに『何か』があることは分かってもそれが何なのかまでは分からない。それが今の彼らの状態。

しかし得体の知れない謎の能力が学園都市外にあるという事が分かっただけでも大きな収穫だと誉望は思う。

存在するかどうかも分からないものを追いかけるのとではモチベーションも変わってくる。

「いやいや十分っスよ。さすがは垣根さんです。昨日の今日でもうホシを特定するなんて」

「だが『痕跡』からじゃこれ以上の情報は得られそうもない。そうなると、やっぱり直接能力に見て触れて解析するしか手はねえようだな」

「と、いうことは……」

「……ああ、巴マミとコンタクトを取る」

少し考えて垣根は言った。

「全てが奴の仕業とは言い切れねえが。絶対何かしらの情報は握ってる。探偵ごっこしてる暇はねえし、直接会って話をつける」

「え、いいんスか? 相手が友好的とも限りませんし、万が一口封じにってことも……」

「最悪それならそれで構わねえよ。向こうが『魔法』を使ってくれりゃあ、そこから逆算する方法もあるしな」

まあそうならないのがベストだが、と垣根は付け加える。

何せ相手の能力は未知数。しかも学園都市製ではないときた。

第二位の超能力者(LEVEL-5)と言う肩書きは何の役にも立たない。

現に、最新鋭の防犯設備を持っているはずの研究所はあのザマだ。

不安を募らせる誉望に、垣根は巴マミの現在地を調べるよう命令する。

彼女の居場所はすぐに分かった。

「……にしても魔法少女、か」

ボソリと垣根は呟く。

「なあ、本当にそんなのが実在するとして、そいつは一体何の為にいるんだろうな?」

「え? そ、それは……、街を守るため、とか?」

「何から?」

「え、ええ!? そりゃあ魔法少女の敵だから、例えば『魔物』とかっスかねえ?」

答えを聞いて、ハッ、と垣根は小さく笑った。

よく分からないが、的外れな解答で気分を害した訳ではないようだ。

困惑する誉望に、さっさと準備しろと急かして彼は部屋を出ていってしまった。



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