垣根帝督「協力しろ」鹿目まどか「ええ…」
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59:名無しNIPPER
2018/05/31(木) 02:53:33.07 ID:0yTXSYnu0
「これって、魔女の?」

「そう。負の感情を操られたのね。こういった自殺や原因不明の失踪事件も、魔女が絡んでいる事が多いわ」

そう言って、マミはソウルジェムを見せた。

今までにないほど鮮やかに光るそれに、マミは険しい表情になる。

魔女の関与は明らかだった。

「これを見て」

マミは2人に気絶した女性の首筋を見せるように身体をずらした。

「なにこれ……?」

まどかが怪訝な顔をする。

女性の首筋に、直接掘ったようなペイントがあった。

「これってーー」

その模様には見覚えがある。

「グリーフシード?」

さやかは確かめるように呟いた。

その模様は、先日巴マミがソウルジェムの穢れを除去するために使った道具にそっくりだった。

確か、彼女はそれが魔女が残していった物だと言っていたはずだ。

つまり……、

「これが魔女に操られている証なんですか?」

まどかが不安そうに言う。

気絶している女性の事が心配なのだろう。

そうよ、とマミは頷いて2人に向き直る。

「この人を救う為には、魔女を倒すしかない。ここから戦いになるけど、心の準備はいい?」

「も、もちろんオッケーですよ!」

力強くバットを構えながらさやかは言った。

多少足が震えているが、言葉には出さない。

「うう……」

一方のまどかは、身体中に恐怖心が巡っていくのを感じていた。

遊びではないと初めから分かっていたつもりだが、いざこうして実際の被害者を見てしまうと足がすくみそうになる。

一歩間違えれば、自分がこうなるかもしれないのだ。

「大丈夫だよ!」

そんな彼女にさやかが後ろから背中を叩く。

「何かあったらあたしが守ってあげるから。まどかに近づく不届き者には、さやかちゃんのフルスイングをお見舞いしちゃうよ!」

ブンブンと勢いよくバットを振り回すさやか。

不安な親友を安心させる為か、自分自身の恐怖心を紛らわせる為かはわからない。

だが。

「……、そうだね」

そんな彼女を見て、まどかも決意を固める。

足の震えは止まった。

「うん! 私も大丈夫です! 行きましょう、マミさん!」

頬をパチンと叩いて気合いを入れると、彼女たちは廃墟ビルの中へと入っていく。




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