48:名無しNIPPER
2018/05/26(土) 01:30:59.89 ID:Rbgfgws80
「もちろん怖いわ」
マミは隠さずに言った。
「だから、あなたたちには真剣に考えて欲しいの。本当に命をかけてまで叶えたい願いがあるのかどうか。キュゥべえに選ばれた以上、他人事ではいられないから」
そう言って、マミは目線を下に移す。
そこには白い猫のような小動物、自称『キュゥべえ』がいる。
彼は真っ赤な目を2人に向けると抑揚のない声で言う。
「ボクはいつでも歓迎するよ。君たちには魔法少女としての才能がある。ボクの力が必要になったらいつでも言って欲しい」
「そう急かさないのキュゥべえ。この子たちも突然言われてまだ困惑してるだろうしね。大事なことなんだから、じっくり考えるべきよ」
「うん、あたしも、まだちょっと実感が湧かないかな」
さやかがどこか困ったように目を反らす。
マミもそれに対して特に責めたりしなかった。
「まあそれが普通よ。いきなり人生賭けてって言われても困っちゃうわよね。そうね……、具体的にどんな感じなのか知っていた方がいいと思うから……」
マミは少しの間う〜んと考え、
「あなたたちがよければ明日の放課後、私に付いて来ない? 魔法少女がどういったものか、体験して欲しいの」
「え? いいんですか?」
突然の申し出に、まどかが目を丸くする。
「ただでさえ危険なのに、足手まといになるんじゃ……」
「そんなに強力な敵とかち合うつもりはないから安心して。それに、これでも私結構強いのよ」
パチっとウィンクして、少しおどけたようにポーズを決めるマミ。
「……、」
さやかとまどかはしばし無言だったが、顔を見合わせると同時に言った。
「じゃあ、よろしくお願いします!」
「はい喜んで」
笑顔で返事をするマミ。
集合時間を決めると、2人は頭を下げて帰っていった。
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