垣根帝督「協力しろ」鹿目まどか「ええ…」
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21:名無しNIPPER
2018/05/07(月) 01:55:39.01 ID:OZ3gjuNK0



「なんなのあれ! なんでアイツがここにいるの!? 何あの格好!? てかその動物何!!?」

白煙で覆われた通路を目を凝らして走り抜けながらさやかは頭に浮かぶ事をそのまま捲し立てる。

「わっかんないよ!」

血にまみれグッタリした白い生き物を抱えて、まどかは反射的に返した。

「声を辿っていったらこの子が怪我してて、暁美さんが変な格好で拳銃向けてて……!」

「何!? アイツイカれたシリアルキラーでもあるの!? どんだけ個性の塊なのよ!」

視界が晴れると、すぐに従業員通路から外に出る扉が見えた。

さやかは勢いよく扉を開けて飛び出す。

そこは買い物客が行き交うショッピングモールなどではなかった。

「なによこれ……、」

辺りは、見たこともないサイケデリックな空間へと変貌していた。

近くにあったはずのブティックも、気づけば彼女たちが今出てきた扉すら見当たらない。

「さ、さやかちゃん……」

まどかを見ると、白い生き物を力強く抱えながらも、その顔は恐怖に歪んでいる。

「ま、まどか……、」

さやかはまどかに近寄ると、ギュッとその肩を抱く。

ヤバい、と彼女は思う。

何がどうなっているのかは分からないが、ここは危険だと本能が告げている。

「に、逃げようよさやかちゃん!」

「逃げるったってどっちに……、うわあっ!!」

気づけば人型の不気味な人形が、何体もこちらに向かってきていた。

一方からだけではない。

右からも、左からも、

ケラケラと甲高い声で鳴きながら、あちこちから二人に近づいてくる。

「ひ、ひぃぃぃ!!」

さやかの喉が干上がる。

消火器はもう捨ててしまった。武器はない。

ここまでか。

思わず目を閉じまどかを強く抱き締めた時だった。






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