17:名無しNIPPER
2018/05/06(日) 23:01:51.64 ID:tVC08wRX0
返ってきた言葉は予想外のものだった。
なぜ突然哲学的な話なのか? 質問の意図がよく分からず、まどかは思わずたじろぐ。
しかし、ほむらの目はいたって真剣だ。
別にからかっている様子は微塵もなく、こちらが返答するまで終わらないという強い意思が伝わってくる。
「……えーと、私は家族も友達も、みんな大事だし、その……、大好きだよ」
場当たり的な答えとなったが、嘘はついていない。
これはまぎれもない彼女の本音だ。
「本当に?」
「ほ、本当だよ!」
そう、とほむらは再びクールな声色に戻り、
「なら、くれぐれも自分以外の何かになろうなんて思わないことね。あなたは鹿目まどかのままでいればいい」
そう言い残してほむらは去っていった。
「……何だったんだろう」
数十秒ほど、まどかはその場に立ち尽くしていた。
彼女の頭の中には、様々な感情がグルグルと混ざりあって、自分でも分からなくなっている。
暁美ほむら。
よく分からないが彼女がまどかに対し、何か因縁のようなものを抱えているようだ。
しかし、まどかには心当たりがまるでないのだ。
(う、うーん……)
モヤモヤした気分のまま、彼女は教室に戻る。
彼女の表情を見た美樹さやかが心配して話しかけてくれたところで、ほむらが保健室に行きたがっていたことを思い出した。
結局1人で行けたのだろうか?
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