垣根帝督「協力しろ」鹿目まどか「ええ…」
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15:名無しNIPPER
2018/05/06(日) 17:04:54.89 ID:tVC08wRX0
まあこんなところかしら、と暁美ほむらは呟く。

初登校を終えた夜、彼女はマンションの一室で、パソコンと向かい合っていた。

(今までとは勝手が違うけど、何とか上手くいきそうね)

殺風景な部屋だった。

それなりに広さはあるが、無駄なインテリアや小物などはほとんどない。

まるで、夜逃げの準備でもしている様だ。

(それにしても、疲れた……)

初日はやはりというべきか、質問攻めで休み時間は潰れた。

内容は、まあ前の学校のこととか、好きな芸能人だとか、彼氏はいるのかなどといったありきたりなものである。

女子がそういった質問をする理由は簡単だ。

見極めているのである。彼女が自分たちのグループに迎合するかどうかを。

概ね女子の友情は個人と個人で形成されるのではなく、グループとしての繋がりが多い。

なのでAとB、BとCは仲が良いがAとCは仲が悪いといった状況は起こりにくい。

それが学校といういくつものグループが同じ場所に介在するようなシチュエーションでは尚更だ。

特別どのグループに入りたいとも思わないほむらは、そういった質問には適当に返答し、遊びなどの誘いに対しては架空の用事をでっち上げて回避していた。

彼女には『目的』がある。

余計な事に時間を取られる訳にはいかないのだ。

でも、とほむらは思う。

(やはり自己紹介で学園都市の事を口にしたのは正解だったわね)

質問攻めが一段落した午後からは、毎年学園都市に見学に言っているという男子や、科学のテストでは毎回クラス1位だというサイエンティストな女子生徒も話しかけてきてくれた。

特に、見滝原は学園都市のおかげで発展した街ということもあって、そういった分野に詳しい生徒も多かった。

特に男子たちは、一見とっつきにくそうな女子転校生が科学や超能力といった共通の話題を持っている事が嬉しかったのだろう。

他クラスの友人も呼んで、実用されている兵器から都市伝説のような噂まで、色々な事を教えてくれた。

(……大覇星祭、一端覧祭。要するに体育祭と文化祭ね。樹刑図の設計者(ツリーダイアグラム)。謎の攻撃で破壊された高性能演算システムっと)

他にも時速7000キロで飛ぶ超音速旅客機、核爆発にも耐えられる窓のないビル、7人の超能力者(LEVEL-5)など、にわかには信じがたい単語をメモアプリに書き込み、整理していく。

そうしながら、彼女はかすかな笑みを浮かべていた。

これが嘘か誠かは分からない。

しかし本当なら、ほむらにとっては僥倖というしかない。

(使える者は全て使う)

彼女は考える。

(今まで色んな手段を試した。でも駄目だった。少なくとも『私たち』だけじゃ、ワルプルギスは倒せなかった)

これが降って湧いた幸運とは限らない。

この街の様子も今までとは違うし、そもそも学園都市の先進兵器とやらが自分に扱えるかは分からないのだ。

だから最初に聞いた時はそれほど期待していなかった。

効果があるか分からないものに命を預けるほどほむらはバカではない。

しかし、病院で色んな患者から話を聞き、ネットで調べ、クラスメイトに教えてもらい、少しずつ見方が変わって来ていた。

(でも学園都市の科学技術があれば、もしかしたら……)

気づけば日付が変わっていた。

予想以上に考え込んでいたらしい。

ほむらはテキストを保存すると、明日の準備をして寝る事にした。

明日は明日でやる事があるのだ。

(さて、今まで通りなら明日はまどかに接触して放課後にーー)

ぶつぶつと記憶を辿りながら呟き、彼女は床についた。



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