74:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 18:26:51.89 ID:A6rjc17z0
「あ、あの」
声がした方に、皆が振り返ると――おずおずと、ほたるちゃんが手を挙げていました。
「どうした、ほたるちゃん?」
「私、と、とても……嬉しいです、でも、その……こんな、私なんかのために、皆さんが…」
「はいっ! ほたるちゃん、アウトー」
「う、うえぇっ!?」
悪戯っぽい笑みを浮かべながら、プロデューサーさんが小脇に置いていた何かをヒョイッと持ち出しました。
「デデーン、つってな」
これは、よくある豚の、いえ――カエル、の貯金箱、ですか?
「いつだったか、『ゲロゲロキッチン』ってケーブル局の番組に、美優さん出たことあったでしょ?
その時もらったヤツ。これからネガティブな事を言った人は、1回につき百円です。いいね?」
「え、あぅ、それは……でも、本当に私…」
「ほらほら、また言いそう! もう百円だぞ、ほたるちゃん!」
「は、はいっ! すみません、払います、払いますから!」
「いや、払えっつってんじゃなくてネガティブを言うなって」
「なるほど、思考の矯正ツールか。考えたな」
顎に手を当て、繁々とそれを眺めながら、事務員さんがニヤリと笑いました。
「あ、ちなみに美優さんもだからね? ネーサンは、タバコ1回につき百円」
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