68:名無しNIPPER[saga]
2018/04/29(日) 18:05:04.92 ID:A6rjc17z0
「残念だけど、それは難しい」
毅然とした冷たい彼の言い方に、思わず私の体が強張ります。
「俺達が思っていた以上に、どうやらほたるちゃんの噂は有名らしくてね。
彼女の名前を出した途端、会場も、共演相手の事務所にも、断られてしまう」
ふふっ、と鼻で笑い、プロデューサーさんはかぶりを振りました。
「さっきも、交渉してみたんだけどね、ダメだった……最後の一件だったんだけどなぁ」
「プロデューサーさん……」
この人も、お仕事を用意しようとしてくださっていたのですね。
ひょっとしたら、私と同じ考えで――ほたるちゃんのために。
「ふっふっふ」
「……?」
唐突に、プロデューサーさんが肩を揺らし、不適な笑みを浮かべました。
「だがな、諦めるのはまだ早い。正道がダメなら、邪道がある」
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